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手延べ麺ができるまで
手延べ麺ができるまで

縦にさける麺生地の秘密
麺生地を切らずに一方向に延ばすので、その表面は角がなくつるつると滑らかになります。手延べ製法では、麺中でたんぱく質の配列が揃いしっかりとしたコシが生まれます。また、糸の様に撚りをかけることで、のびにくく煮込んでも煮崩れしにくい麺になります。


麺づくりが盛んな理由
遙竹庵のある岡山県南西部はかつて備中の国と呼ばれていました。平安時代初期にはすでに麺づくりの記録があり、温暖で乾燥した気候で育まれた良質な小麦、瀬戸内海からの塩、そして豊かな水と製麺に適した気候も揃い、古くから良質な麺の産地と言われてきました。
手延べの技
手延べとは製麺の熟成と延ばしを何度も繰り返し、徐々に麺を細く仕上げる製法の事。一気に延ばすと切れてしまう麺生地も、熟成するまでじっくりと待ち、生地がもっている力の分だけ延ばす、「待って延ばす」を繰り返すこと30時間、出来上がった手延べ麺はもっちりとしたコシと、角のないツルツルとした滑らかなのど越し、ゆでのびや煮込んでも煮崩れしにくく最後の一本まで美味しくお召し上がりいただけます。

手延べ麺製造工程
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生地をこねる
午前3時半から始まる「こね」、1日に約2トンの小麦粉を使用します。手延べ麺づくりは「こね」で決まる!という大切な工程です。赤ちゃんの肌の様になめらかで弾力のある生地を作ります。

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こなし(生地を熟成)
熟成を挟みながら生地の塊を段階的にひもの様に少しずつ延ばしていきます。

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生地を撚る
糸をねじるように生地に撚りをかけながら延ばし熟成させます。

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かけば(生地をのばす)
さらに撚り(より)をかけながらたくさんの滑車を通し、細く延ばしていきます。その日の麺生地の状態に合わせ使用するコマの数や掛け方を変えます。

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かけば(生地を八の字にかける)
コマに掛け細くした生地を2本の棒に掛けていきます。この状態だと大人2人で引っぱってもほとんど延びません。棒にかけた状態で暫く熟成させます。

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小引き(さらに延ばす)
熟成させた麺を50cmまで手で延ばします。引っぱりすぎると切れてしまうので注意が必要です。1・2・3とリズムをとってひとつひとつ丁寧に延ばします。

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はしわけ(さらにさらに延ばす)
熟成と延ばしを繰り返し約120cmまで延ばします。ここで手延べ製法でなくてはならない「箸分け」という作業を行い麺がくっつかないようにします。「箸分け」をするために「八の字」にかけなくてはならないのです。

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乾燥熟成
温度と湿度を調整しながら少しずつ延ばしていき約2mの長さまで延ばし乾燥させます。1kmほど続く麺のすだれはとても美しく大迫力です。



